人名地名の新鉱物・都茂鉱-外伝!

今日の記事は、9月1日の記事で紹介した都茂鉱の原産地標本に付いて、再度触れてみた外伝と言ったところだ!このブログをお読みの方で、都茂鉱を含めたビスマス鉱物全般的に、"化学分析"を依頼され、返って来た返事に「ビスマス系は難しいから!」と見送(断)られてしまった経験者は多いと思う。確かに一般に良く利用されるXRD(X線回折-定性分析)だけでは同定出来ず、EPMA(電子線マイクロアナライザ-定量分析)によるところが大きい。そんな愛好家泣かせの鉱物だが、この都茂鉱に関する記事で非常に興味深く参考に成ったHPが、なんと都茂鉱の記載者、島崎先生のHP中に連載されている記事、44)都茂鉱の不思議(2011年10月7日)←クリック!!なのだ!先ずは先生の記事をお読み頂き、その後に2枚目の私が所有する都茂鉱の結晶画像をご覧頂きたい。特に注目した所は、記事中に都茂鉱の組織に付いて触れられ、スケッチを載せられておられるが、このスケッチの組織構造と2枚目画像の組織構造を見比べてもらいたい。「目からうろこ」なのだ!微細な輝蒼鉛鉱とコサラ鉱の判別は肉眼的にも難しいものの、通常の顕微鏡画像でも確かに都茂鉱を包み込む形で、周囲に質感の全く違う輝蒼鉛鉱などから成る外郭が見えるのだ!正に先生が取り上げられている熔融体のドロップ(液滴)だった事を示しているのでは!更に言い換えれば、スケッチの様な組織構造を原産地の都茂鉱が成す事が特徴と成れば、私の知る限りでは他の産地の都茂鉱との区別が容易に出来るという事に成る。こうやって少しづづであるが色々な情報の積み重ねによって更に興味が膨らんで来る。こう言った事が、今の私にとって限り無く嬉しくたまらない事柄なのだ!!島崎先生のHPは、正に得難い情報の宝庫なのだ!!