本の紹介

PHP研究所より「シュニア学習ブックレット・鉱物と宝石/でき方や性質をさぐろう!」松原先生監修にて 定価600円(税別)にて発行されました!鉱物、宝石、岩石・・・・何がちがうの?化石も鉱物になるってホント?4300種におよぶともいわれる鉱物について基本的な知識やふしぎな性質、さまざまな利用法を紹介!との見出しに有る通り子供から大人までの入門書的なとても分かり易い本です。田邊鉱物コレクションの自然水銀の画像が載せられました!是非お求め下さい!!

1日でも早い地震の収束と復興をお祈り致します。

熊本県大分県を中心とした九州地方での地震では未だ余震も含め数多く続いていおり、TV報道では連日痛ましい被災状況が放送され、一人でも多くの方の無事をと心より祈っております。また自衛隊・消防・警察・各支援機関の皆様にも昼夜問わず救援救護活動に奮闘成されている事に頭の下がる思いです。たまたま所属する海上保安友の会の関係で、被災地域の第十管区海上保安本部ではどの様な対応がなされているのかとふと思い調べてみると、海上保安庁HPのトップページに「熊本地方を震源とする地震への対応について」と題したページリンクが設けられており「給水・入浴等情報提供」として日毎の支援活動の場所と日時予定が案内なされていました。↓
http://www.kaiho.mlit.go.jp/info/kouhou/post-236.html
また同ページにリンクされている海保のツイッターでもGoogleマップ付きで予定案内されていました。↓
https://twitter.com/JCG_koho
以上の情報が沿岸部または沿岸部の近くで被災された方々に周知されているかは不明ですが海からも支援が成されています。もしこのブログを見て頂いた方で、被災地で情報が流れいてないと思われた方が居られましたら、是非、海保の支援情報の拡散をお願い出来れば嬉しいです。1日でも早い地震の収束と復興をお祈り致します。

追記。

22日の首相官邸・記者会見でも「海上保安庁では、熊本港三角港、八代港に停泊する7隻の巡視船のトイレを今日まで開放し、お年寄りなどのために、学校等にある和式トイレを洋式トイレに器具を設置することも現在開始をいたしております。」と発表された。詳しく調べてみると巡視船では17日の朝から給水を始めているとの事。また給水作業をしているのは、奄美海上保安部の巡視船「あまぎ」と、長崎海上保安部の巡視船「でじま」。実はこの「あまぎ」PL67の番号を冠する総トン数1,300tを有する、はてるま型巡視船で私の地元岡山の三井造船玉野事業所で建造され、2010年3月11日に静岡県下田に配属されたが、2013年12月20日に配属替えにより奄美海上保安部に配属されたものだ。画像は奄美に配属された翌年2014年2月初旬に大和鉱山の原田石採集の序に記念撮影した折のもので、昨年も大和鉱山での採集の合間に奄美海上保安部の管理課へお邪魔する機会が有り、その折は沖縄県尖閣諸島への警備に出航していると聞き及んでいた。岡山生まれの巡視船「あまぎ」、南北東西問わず日々活躍し現在熊本の被災地で活躍している事を知り大変頼もしく思うと共に、乗組員の保安官の皆さんには頭の下がる思いでおります。日々の任務本当にご苦労様です。(鉱物採集に触れた点、不謹慎でしたらばお詫びします。)

中高年の鉱物採集のお供に!!

今日はタイトルの中高年の鉱物採集のお供に是非お勧めの商品をご紹介!!先ずは画像をご覧あれ。「なんだ!スポーツドリンクの粉末かァ!!」なんて若い方達は思っている事だろう。実はこのスポーツドリンク、五十路を過ぎた頃から有難味をつくづくと感じる様に成った。と言うのもちょっとした傾斜角度の強い足場が悪いズリでの採集などすると気付かぬ内に太腿や脹脛に疲労を貯め込んで帰宅した夜などは良く足がつる(こむら返り)。特に今時期の夜が冷え込む頃に成ると採集に行かない日常生活でもつる事が有る。昨年の春頃、余りにも頻繁につる為ネットで調べてみるとハッキリはしないがNaなどのミネラル分の欠乏も原因の1つに挙げられていた。そんな時ふと数年前の登山を伴う採集を思い出した。滋賀のとても親しい石友Kさんが粉末ポカリスエットを水で溶かし登山中こまめに飲用し、私へ「これ飲むのと飲まないのでは凄く違う!足がつらなく成る!!」とのアドバイスだった。当時まだまだ足腰に自慢が有った為さほど気にはしなかったが、今は「確かに!」と頷ける。今年に入り地元のドラッグストアーで一番お安い粉末スポーツドリンクを買い置きし、飲用する様に成ったのだが、先週たまたま買い置き分が無くなり、ついつい買い忘れが続いた4日目位経った頃からか、何かと足先が冷たく足がつる兆候が頻繁に起きだしたのだ。スポーツドリンクの事など失念し日増しに寒く成りだした為かと当初は思ったが、妻の「お父さん粉末のスポーツドリンク買って来て飲んだら!!」との言葉にハッと思い出し早速買い求め飲んだものだ。不思議なものである。確かに私はミネラルが欠乏する体質に成っている様だ。飲みだした翌日の朝からあの足がつる前の変な兆候がピタッと止まったのである。スポーツドリンクは糖分も含むため飲み過ぎは良くないが、スポーツマンだけの飲み物ではなく中高年にも良い飲み物の様である。因みに我が家はミネラル(鉱物)だらけで当の主もミネラルに囲まれて生活しているにも関わらず、何故かミネラル欠乏性なのであった(笑)

布賀産クルチャトブ石の発表

今日は今年の9月に東京大学で開催の日本鉱物科学会2015年年会で「R1-P13 岡山県高梁市布賀鉱山産Kurchatovite」と題しポスター発表された日本新産鉱物を紹介する。この鉱物は、2011年に記載された新鉱物・島崎石を主体とする露頭より極少量見付かったもので、外観は画像をご覧頂く通り0.05mm〜1mmの四角い外観を成す黒色の結晶を成す事が特徴。因みに結晶付近に砒鉄鉱を伴うものを数点確認した事は有るが、何故か斑銅鉱・輝銅鉱・黄銅鉱などの銅の硫化鉱物を伴うものは殆どと言って良いほど少ない。本鉱は1966年にシベリアのSolongoの鉄スカルン鉱床で初めて記載された鉱物だが、布賀産の本鉱にはMgに富むものとFeに富むものの2種有り、連続固溶体を形成している。またシベリア産の本鉱はMnがFeより多く含まれているが、布賀産のものにはMnを殆ど含まない事が判明している。記載後ストックものの島崎石全てを改めて調べてみるが、露頭発見当初から2010年過ぎ辺りまでに採集されたものの中には1点も見付ける事が出来ず、ここ2〜3年のごく最近に採集されたものの中しか含まれていない大変数の少ない珍しいものと成った。
【母岩の風化面に黒色四角結晶】

【特徴が良く分かる標本】

今年上半期の鼻の下が伸びた話

さて勢い付いて2日連続の投稿です。今日は鉱物のお話から離れて私個人の今年上半期の一番鼻の下を伸ばしたお話しをさせて頂きま〜す!!(思い出して今、鼻の下が長〜く伸びています(笑))以前の投稿で何度も触れたが、今年の年明け早々に両眼の白内障手術を受けた。お世話に成った眼科の院長から指示されている医療用点眼剤の使用終了期限が3ヶ月後の5月初旬で、その後は水泳や激しいスポーツも通常どおり行って良しとの事で、期限満期直前に先ず一番に頭に浮かんだ事と言えば大好きな「ダイビングに行きたい!!」だった。その頃丁度術後の経過を心配して電話を掛けて来た県外就職で日々忙しく働いている娘に、先ず100%無理だろうと高を括って「5月初旬に潜りに行くか?」と軽く尋ねたところ「連休明けだったらお休み取れるから行く〜ッ!!」と予想外の返事が戻って来た為、思わず「嘘〜w!お父さんと二人でだぞ!!」と釘を刺したところ、娘曰く「わーっ楽しみ〜!!」電話を切った後、妻から「今後この様な娘と二人で出掛ける事は二度と無いかもしれないので行って来たら!?」と、また専らダイビングを趣味とし、現在プロを目指す息子からも「仕方が無い!親父の為だ今回一緒に行くのは辛抱してやろう!!」と留守をする家族に快く勧められ、ウキウキ気分での父と娘のダイビング旅行が決まったのであった。出発当日早朝より娘を伴って伊丹空港経由での空路奄美大島へ渡り、何時もお世話に成っているダイビングショップ・エンドレスブルーのオーナー高見氏に空港までお迎えに来てもらい、その日を含め4泊5日の鼻の下が長〜く伸びたダイビングと奄美観光を楽しむ事と成った。奄美滞在中に出会った方達の殆どが最初は怪しい的な関係に見られた様で、一番あからさまに滑稽だったのが、ホテルにチェックインの折のフロントのお姉さんの舐める様な目線の訝しさだった(笑)親子して「あれって絶対疑ってるぞ!」と可笑しくて堪らなかった。ところが「お父さん○○」「お父さん△△」と連呼する事で本当の親子と分かったのか、翌日朝の出掛ける折には前日とは打って変ってニコニコ笑顔でお見送りだった。皆さん親子と知ると途端に「親子で羨ましい〜!!」とこれまた鼻の下が長〜く伸びた出来事であった。今ふと思い出す。娘が私と一緒にお風呂に入ってくれたのは確か幼稚園の年長組か小学校1年生位までだったか?中高生の折は下手に会話が出来なかった様に記憶している。特に心に残る言葉に確か中学3年生の頃だったか、当時喫煙していた私に「お父さん、車の中でタバコ吸わないで!服にタバコの臭いが付いて友達にタバコ吸っているの?と疑われたんだから!!」と殆ど会話の無い中、突然言われた事だった。私が当時勝手に思い込んでいたのかも知れないが、年を追う毎に近寄り難い存在と化していた事は確かで有った。ところが高校卒業し更に進学の為、私達親元から離れた頃からか、何かと私の事を心配し気に掛けてくれる様に成り、二十歳を過ぎた頃は妻の代わりに私を叱って来るまでに育ってくれた。今では妻より娘の方が怒ると怖い(笑)そんな娘との楽しい思い出話しとして今回「今年上半期の鼻の下が伸びた話」と題しさせて頂いたが、将来鼻の下が伸びた話をするとすれば、孫が生まれた時位だろうか?とその前に、先ず結婚してくれるのだろうか?!今の職場や働きぶりを見るとキャリアウーマンの8文字が頭に浮かんで来て何だか怖い(笑)
【ボート船首で加計呂麻島をバックに!!】

【神ノ鼻沖の三角岩水深20m付近】

【エンドレス・ブルー高見氏撮影】

次回の投稿は学会年会終了後の予定。

さて何を書こうかな?

白内障手術後だったか、完治の嬉しさの勢いで「更新頑張りますので皆さんご期待を!」みたいな某マスメディアで言う「捏造」とでも取れる様な歯の浮いた言葉をついつい書いてしまったが、実際はご覧の皆さん周知の通りで有る。言い訳を言う様だが、書く記事は有るものの書く本人がその気に成らないと意外と怠けてしまう。そんな中、今日たまたまお世話に成っている先生(鉱物名を冠する凄い先生です!)より頂いたメールの文中に「奇麗な富士山の写真以降、更新しておられないようですが....」とのコメントに正直「あ!しまった!!」みたいな自ら坩堝に落ちた様な気に成ってしまった(笑)「よーしここで一発書くか!」と先生のお陰で書く気に成った次第。さてここで核心の記事内容だが、実は書きたい鉱物記事はそこそこ有るのだが、どれも記載に関わる内容の為、今月末の東大で開催される日本鉱物科学会2015年々会の終了後に書かせて頂くという事でご了承頂きたい。そこで最近ちょっとしたマイブーム的な鉱物のお話しとして、先ずは「お口汚し」ならぬ「お目汚し」的な画像2枚をご覧頂こう。


この画像、既にご存じの方は沢山居られると思うが何を隠そう正真正銘の逸見石の群晶標本なのだ!私はこの群晶の外観から勝手に「菊花状逸見石」と呼ばせて頂いている。実はこの逸見石、数年前も新鉱物かと関係者の間で騒がせた挙句、科博の宮脇先生の下で詳しく調べて頂いたところ、紛れもなく「逸見石の結晶」との結果に、松原先生も「逸見石は面白い晶癖を成すもんだ!!」とある意味驚かせたのもだった。後日、東海大出版会出版の「鉱物結晶図鑑-P134」に「放射状逸見石」として紹介された程であった。そこで下記URLをご覧頂きたい。これはYahooでの画像検索で「カバンシ石」とキーワードを打った時に表示される様々なサイトのイメージ画像だ。http://image.search.yahoo.co.jp/search?p=%E3%82%AB%E3%83%90%E3%83%B3%E3%82%B7%E7%9F%B3&oq=&ei=UTF-8&save=0これらの画像と「菊花状逸見石」と見比べて頂きたい。各々の結晶系こそ異なるものの群晶する様はまさにカバンシ石そっくりなのだ!ここまで似るか!と言いたくなる程そっくりなのである。この「菊花状逸見石」、残念な事に皆無とは言い難いが殆どと言って良い位に母岩付きが無い。ではどの様な産状であったか皆さん気に成るところだろうからお話ししよう。この逸見石は、布賀鉱山4番坑の島崎石が発見された露頭のニフォントフ石・ウラル硼石・硼灰石・沼野石・フロロフ石の立派な群晶や巨晶が産した通称"ニフォントフ石晶洞"と呼ばれた晶洞内より産したもので、規模的には丁度10Lバケツの深さを倍にしたものを横にし覗き込んだイメージだ。その晶洞の最奥部にニフォントフ石の大群晶が鎮座し、晶洞壁にウラル硼石の両錐から成る小さな群晶やフロロフ石の巨晶と共に「菊花状逸見石」がかろうじて張り付いている状況で伴っていた。それらを得る為に採集と言う大袈裟な作業は無く、晶洞壁に張り付いている結晶を掌で拭う様に外し、晶洞内に溜まった鉱物砂を集めて持ち帰り、その後は各種鉱物別にピンセットで選り分けたものの中に「菊花状逸見石」も含まれていたという事だ。この時得られた全体量がカレースプーン山盛り一杯程度だった。当初それ程気にもしていなく、丸ケースに入れ長い間コレクションしていたものであった。先月末に名古屋で開催されたミネラルショーに出品したところ、意外と好評で、特に女性の方から「カバンシ石みたい!可愛い!!」との評価を多く頂いた。中にはこの小さな群晶を樹脂で固め、アクセサリーのイヤリングにと買い求めて下さった方もおられた。逸見石、色々なスタイルで産し根強い人気の日本が誇る鉱物の1つである!!

飯田橋ショーのお礼と富士山頂上

今月6日に新宿飯田橋レインボービルにて開催のミネラルマーケットに参加して来ました。会場が例年と違い7階の広い大会議室だった為、混雑せずゆったり楽しむ事が出来ました。またこの度もブースを訪ねて下さった皆様、大変有難う御座いました!翌7日は横浜新港一帯と横須賀三笠公園並びにどぶ板通りの散策、更に8日の午前中は大田区池上本門寺を訪ね、戦国武将・前田利家の側室、寿福院の層塔などの諸大名家の墓所力道山などの著名人のお墓をお参りし、午後の空路に付いた。何時も利用のJAL便に乗り羽田A滑走路を離陸したのだが、左窓から広がる景色を見ていた所、東京湾アクアラインの海ボタルを左下に見ながら千葉県木更津市と神奈川県横浜市の中間辺りの上空を左回りに飛でいる事で、毎回飛んでいるルートと違う事に気付き、横浜市中区の上空辺りでiPhoneにて撮影した画像が1枚目画像だ。その後飛行機は徐々に右旋回しながら雲の中に入って行ったが、時折雲の合間から太平洋に突き出た伊豆半島が薄らと見えていたので、凡そ岐阜県方向に飛んでいるのだろうと思っていた矢先である。ふと窓を覗くと斜め前方に見える左主翼の陰から、ドカーン!とばかりに雲の中からそびえ立つ黒肌に純白の残雪を纏った荒々しく且つ優しい姿の富士山の頂上が飛び込んで来たので有る。思わず隣に座っている石友の市橋氏に「富士山!富士山!凄い!早く見てみて!!」と興奮しながら山頂北側を撮影したのが2枚目画像だ。このところ御嶽山箱根山、極最近では口永良部島の古岳と各地の火山の噴火(活動)が活発化し痛ましいニュースも耳にし、その度に富士山は大丈夫なんだろうかと気に掛けていたが、少なくとも上空から見る霊峰富士山の静けさを保った雄姿は、むしろ癒しさえ感じる。「あたまを雲の上に出し 四方の山を見おろして かみなりさまを下に聞く 富士は日本一の山。青空高くそびえたち からだに雪の着物着て かすみのすそを遠くひく 富士は日本一の山。」当に富士は日本一の山だ!!